英語文化で育った人と英語で会話をしていると、学校の授業では習っていない言葉がひんぱんに出てきます。
日本でも略語や新語、若者言葉は日々生まれては廃れていきますが、それは英語文化にもあてはまること。
英語文化におけるいわゆる俗語は、スラングと呼ばれています。
スラングは下品な言葉が多いという先入観を持っている人も多いですが、「What’s up?(調子どう?)」や「check it out(要チェック!)」、「no way(信じられない!)」など、スラングとは気づかないほど日常に馴染んだ言い回しもたくさんあるものです。
日本語にも、正しい用語ではないけれど、日常的にはよく使う言葉がたくさんあるのと同じことです。
スラングは絶対に使ってはいけないというものではなく、意味を良く理解し、適切に選んで使うことが大切なのです。
ネイティブのように英語を操りたいなら、スラングによる表現は避けて通れません。
その一方で、極力使ってはいけないとされるスラングも存在します。
主に、下品なもの、性的なもの、反社会的なもの、人種や信仰にかかわるスラングは絶対に避けましょう。
洋楽のHIP HOPなどで頻出するスラングは、歌だからこそカッコイイのであって、面と向かって発言するのは決してカッコイイことではないどころか、大変なトラブルの火種になる可能性すらあるのです。
下品なスラングは、見聞きするだけで分かるものが多いため、注意すれば避けることができますが、日本では特に問題視されない「Oh my God!」など宗教に関係するスラングには特に気を付けましょう。
英語文化の人々はキリスト教徒の割合が高く、神様を軽視するような表現を嫌がる人も多いからです。
さらに日本人は無宗教が多く、「神を信じていないのになぜ神に呼びかけるの?」といった違和感を与えかねません。
スラングは、気心が知れていて、信頼が十分築かれた関係でない限りは誤解を生みやすいものです。
タブーとされるスラングは、英語の音楽や映画などを理解するために学んでも、実際には使うべきでない言葉だということも併せて覚えておきましょう。