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足し算の訳という英語の構造を会得する方法

「足し算の訳」という方法は代表の鵜沢が20数年前、初期の生徒に英語の構造を理解させることが大変難しく、悩んでいた時、ふとひらめいたものです。漢文の読み下しのように日本語を使ってみたらどうだろうか、と。母国語と言語の構造が異なる言語を訳す時、この方法は大変役に立ちます。単語さえ分かれば子供でもかなり難しい文を訳すことができます。

以下の文章を足し算訳で訳してみると・・・

Once upon a time there were three bears who lived in a little house in a wood.
Father Bear was a very big bear. Mother Bear was a medium-sized bear. Baby Bear was just a tiny, little bear.

ゴルディロックス
ゴルディロックスと
ゴルディロックスと三匹のくま

むかしむかし
むかしむかし~がいました
むかしむかし三匹のくまがいました
むかしむかし住んでいた三匹のくまがいました
むかしむかし~に住んでいた三匹のくまがいました
むかしむかし小さな家に住んでいた三匹のくまがいました
むかしむかし~の小さな家に住んでいた三匹のくまがいました
むかしむかし森の小さな家に住んでいた三匹のくまがいました。

お父さんぐま
お父さんぐまは~でした
お父さんぐまはとても大きなくまでした。

お母さんぐま
お母さんぐまは~でした
お母さんぐまは中くらいの大きさのくまでした。
赤ちゃんぐま
赤ちゃんぐまは~でした
赤ちゃんぐまはほんのとても小さい、小さいくまでした。

  1. ①足し算の訳は「訳」ではありません。

これは翻訳のように、英文の内容を日本語で表現するためのものではありません。これは英語ができるようになるための方法、日本語を利用して英語の語順や語の使い方を意識せずに身につける方法です。従って日本語の意味ではなく、英語の意味が把握できるように意図されていますので、訳の日本語を声に出して読ませることは絶対にしてはなりません。

②日本語にならない単語、冠詞や代名詞の扱い方
英語と日本語はまったく異なる発想の言語なので、日本語にする必要がない単語もたくさんあります。a, the、代名詞などはそのよい例です。いかし、英語レベルで考えると、いらない単語はありません。そこで足し算の訳では全ての単語を考え、「theは決まったものにつくが日本語にならない」というようなことを言わせ、theの使い方を会得させます。また関係代名詞も小学生から日本語で「これは関係代名詞といって日本語にならない、あとの文が前のこのことばを説明する、」と、小学生にとっては訳の分からない説明をして種まきをしておきます。実際こうして小学生から育った生徒たちは日本人には珍しく、冠詞を正しく使うことができますし、関係代名詞は大変得意な文法になります。

  1. ③前置詞や接続詞の扱い方

また日本人にとって一番感覚的に難しい前置詞や接続詞は、日本語から英語へ乗り換える分
れ道です。前置詞と接続詞が出来る生徒は英語が出来ます。たくさんの英語を感覚的に知ってい
る人は前置詞の使い方を間違えません。一方高校生や大学生で英文の意味を取り違える誤りの
多くは、この違いを感覚的に知らないことに起因しています。辞書でinの意味を全部覚えるなどと
いう、労多くして効果のない勉強をしている高校生を見ると本当にかわいそうになります。足し算
の訳では、訳のプリントの3番と4番、即ち「~があったら先に言う」「~の中には後にくる言葉がは
いる」という二点を繰り返し行うことで、この日本語と英語の大きな構造の違いを解決しています。

  1. ④訳さないとその単語は英作のとき抜かします。

and は「~で、」butは「~だが、」と訳してandを「そして」、butを「しかし」と訳すと恰好が悪いとでも思っているような生徒がたくさんいます。どこでそんな訳し方が蔓延したのでしょうか。だから英作になるとandやbutを入れません。英語を構成するつなぎの言葉である接続詞、前置詞が落ちやすいのも所謂「意訳」に慣れているからです。中高の授業で「意訳」ではなく、「直訳」を評価すべきです。生徒たちが勉強しようとしているのは英語であって、日本語へのきれいな翻訳ではないのですから。

  1. ⑤日本語とは違う英語の表現を日本語を通して知ることができます。

例えば、 「カナダでは英語とフランス語を話します」と日本語では言いますが、英語は「They speak English and French in Canada」または「English and French are spoken in Canada.」です。「彼らはカナダでは英語とフランス語を話します」という日本語はありませんし、「カナダでは英語とフランス語が話されています。」という日本語も英語らしい日本語です。足し算の訳をすることで、このような日本語とは異なる英語の表現を知ることができます。暗記ができないとき、生徒の訳を見ると意訳している場合がよくあります。それほど訳をみて暗記するわけではありませんが、意訳を見て暗記はできません。

⑥日本語は大事なことが後に来る、英語は先に来る」
1民族、1言語で、みな同じように考える日本人の言葉は、人間関係を重視するためか、大事なことが後へきます。文の最後にならなければ、疑問文か、否定文かもわかりません。一方、常に他民族の中でもまれてきた民族の言葉である英語は、誤解がないように、まず大事なことを先に言う言語です。私達日本人の脳は無意識に大事なことはあと、とインプットされているので、英文が分からないと、どんどん辞書を引いていくことになります。本当は大事なことは前に出ているので、これではますます分からなくなるだけです。初めから、ここまではOK,ここまではOK、と考えながら進んでいく、まさに「足し算」をしていかないと、正しい英語の理解ができません。また、わからない単語を引いてから全文を考える多くの日本人の訳の方法は、100%脳の日本語の場所を使っていることになります。

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